去年、確定申告をしたんだけど、すごく大変だった……
2〜3月は仕事も忙しいし、確定申告の手間をできるだけ減らしたい
本記事では、上記のようにお悩みの人に向け、イラストレーターにおすすめのクラウド会計を紹介します。
- クラウド会計とは何か
- イラストレーターにおすすめのクラウド会計
- イラストレーターがクラウド会計を利用するメリット・デメリット
クラウド会計とは、インターネット上で利用する会計ソフトです。
インターネット上で利用できるので従来の会計ソフトと異なり、法改正にも対応してもらえますし、パソコンだけでなくスマホやタブレットでも使用できます。
クラウド会計を活用すれば、日々の仕訳や確定申告にかかる手間と時間を大幅に軽減可能です。
クラウド会計にはいくつかありますが、個人で働くイラストレーターにおすすめしたいのは、下記の3社です。
クラウド会計 | 特徴 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | クラウドワークスなどイラストレーターが利用するサービスとの連携機能が豊富 |
やよいの青色申告オンライン | 過去に弥生会計を使用した経験がある人や簿記の基礎知識がある人に最適 |
freee | 簿記・会計の知識がなくても操作しやすいシンプルな機能が魅力 |
私はWebライターなので業種は異なりますが「マネーフォワードクラウド確定申告」を活用しています。
本記事では、イラストレーターにおすすめのクラウド会計や選び方を紹介します。
クラウド会計とは
クラウド会計とは、インターネット上で動作する会計ソフトです。
従来の会計ソフトがパソコンにインストールして使用する形だったのに対し、クラウド会計はインターネット環境があればどこからでも利用できる点が特徴です。
パソコンを買い替えたときもスムーズですし、法改正などにも自動で対応してもらえます
また、クラウド会計はインターネットにつながっているので、銀行口座やクレジットカードと紐付け、自動で仕訳をしてくれます。
- イラスト代金が入金されたとき
- 売上を生活費として引き出したとき
- クレジットカードで画材や資料を購入したとき
上記のように、入金や出金、支払い時に自動で仕訳してくれるので会計処理の手間が減ります!
会計処理が溜まってしまって確定申告シーズンに慌てる必要もなくなりますし、簿記や会計に詳しくない人でも税理士や経理に外注しなくてもよくなります。
クラウド会計と会計ソフトの違い
先ほど軽く解説しましたが、クラウド会計と従来型の会計ソフトには、いくつかの違いがあります。
特徴 | クラウド会計 | 会計ソフト |
---|---|---|
インストールが必要か | 不要 | 必要 |
利用できるデバイス | パソコンスマホタブレット ※インターネットにつながれば利用できる! | ソフトをインストールしたデバイスのみ |
データの保管先 | クラウド上 ※パソコンのデータが破損してもデータは壊れない | ソフトをインストールしたデバイス ※データのバックアップや管理を自分でしなければならない |
費用 | 月額・年額料金が多い 相場:1万円/年程度 | 買い切り型が多い 相場:1万〜数万円程度 |
スマホやパソコンなど複数デバイスから会計情報を確認したい場合やパソコンの買い替え頻度が高い人は、クラウド会計を利用するのがおすすめです。
また最近は、iPad Proなどパソコン並のスペックを持つタブレットも増えてきているので、タブレットのみで活動しているイラストレーターもいるのではないでしょうか。
会計ソフトの中にはタブレットに対応していないものも多いので、タブレットメインでイラスト制作・販売している場合も、クラウド会計を利用するのが良いでしょう。
そもそもイラストレーターにクラウド会計・会計ソフトは必要?
クラウド会計とか会計ソフトって本当に必要なのかな?
ExcelやGoogleスプレッドシートで仕訳すればいいんじゃないの?
上記のように悩まれる人もいますが、クラウド会計を導入すれば会計処理や確定申告書作成にかかる時間と手間を大幅に減らせます。
結果として、イラスト制作や販売といった売上に直結する作業に時間を使えるようになりますし、家族との時間や趣味の時間を増やせる可能性もあります。
イラストレーターのように個人のスキルで稼ぐ人は、自分が得意としている作業に時間や労力を使った方が稼げるようになるはずです。
私もライター業で月5〜10万円ほど稼げるようになってきたときに、クラウド会計を導入しました
最初は年間1万円を払う価値があるのか疑問でしたが、結果として会計処理や確定申告の負担や不安な気持ちから解放されて仕事に集中しやすくなりました。
今ではクラウド会計が手放せませんし、売上がもっと増えて法人成りしない限りクラウド会計を使って自分で確定申告していく予定です
イラストレーターにおすすめのクラウド会計3社
クラウド会計が便利なのはわかったけど、選ぶ時間がない……
会計や確定申告の知識もないから、結局どのクラウド会計を選べば良いかわからない
上記のようにお悩みの人に向け、本章では個人で働くイラストレーターでも使いやすいおすすめのクラウド会計を3つ紹介していきます。
クラウド会計 | 特徴 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | クラウドワークスなどイラストレーターが利用するサービスとの連携機能が豊富 |
やよいの青色申告オンライン | 過去に弥生会計を使用した経験がある人や簿記の基礎知識がある人に最適 |
freee | 簿記・会計の知識がなくても操作しやすいシンプルな機能が魅力 |
クラウド会計は複数社が提供していますが、上記3社が最大手なので、基本的には上記の中から選べばOKです。
それぞれの特徴を紹介していきます!
マネーフォワードクラウド確定申告
- 連携できる金融機関・クレジットカードなどは3,000以上
- 30日間の無料体験可能!
- マネーフォワードMEとも連携可能!
- スマホアプリ+マイナンバーカードで確定申告書の作成から提出まで可能!
マネーフォワードクラウド確定申告は、筆者も使っているクラウド会計です。
マネーフォワードクラウド確定申告に決めたきっかけは、連携できる金融機関やクレジットカード、サービスが残りの2社と比較して多いことです。
金融機関やクレジットカードはもちろんですが「クラウドワークス」や「A8.net」など普段利用しているサービスも登録できます
個人的には、クラウド会計の最大の魅力は連携機能による自動仕訳だと考えているので、連携できるサービスの多さで選びました。
連携できるサービスは公表されていないので、30日間の無料体験を利用してみて自分が普段利用している金融機関やクレジットカード、決済サービスを登録できるか確認してみましょう。
私は連携できるサービスの多さだけで選んでしまいましたが、連携機能だけでなく仕訳入力画面も使いやすいですし、確定申告書も必要事項を入力すれば作成が完了します。
青色申告で65万円の控除を利用するのに必要な電子申告も、スマホアプリ+マイナンバーカードがあれば行えるのも魅力です。
サービス名 | マネーフォワードクラウド確定申告 |
---|---|
料金 | 1,280円/月~ |
機能 | ・金融機関などの連携機能 ・仕訳登録 ・確定申告書の作成(青色・白色) ・確定申告書の提出 ・消費税の集計、申告(パーソナルプラン以上) |
無料体験機関 | 30日間 |
連携サービス | 3,000以上 |
サポート機能 | ・メール ・チャット ・電話(パーソナルプラスのみ) |
対応OS | ・Windows ・Mac |
公式HP | https://biz.moneyforward.com/tax_return/ |
やよいの青色申告オンライン
- 会計ソフト「弥生株式会社」が提供しているクラウド会計
- 1年間の無料体験あり!(青色申告の場合)
- 白色申告の場合はフリープランで利用できる!
- UIは初心者でも簿記経験者でも利用しやすい
- サポートは操作だけでなく仕訳・経理業務の相談も可能
やよいの青色申告オンラインは、会計ソフトで有名な「弥生株式会社」が提供しているクラウド会計です。
- 青色申告
- 白色申告
上記のように、2つのクラウド会計に分かれていて、白色申告の場合はフリープランで無料で仕訳処理や確定申告書作成まで行えます。
副業イラストレーターで青色申告しない場合は、やよいの白色申告オンラインで事足ります
クラウド会計の特徴である金融機関やクレジットカードとの連携機能もついていますし、レシートや領収書のスキャンデータを読み取り自動仕訳もしてくれます。
事業用カードを持っていない、取引規模が小さいイラストレーターにもおすすめです!
サービス名 | やよいの青色申告オンライン |
---|---|
料金 | 10,300円/年~ |
機能 | ・金融機関などの連携機能 ・仕訳登録 ・確定申告書の作成(青色・白色) ・会計事務所連携 |
無料体験機関 | 1年間 |
連携サービス | 2,500件以上 |
サポート機能 | 【ベーシックプラン以上】 メール ・チャット ・電話 ・画面共有 【トータルプランのみ】 ・経理業務相談 ・確定申告相談 ・仕訳相談 |
対応OS | ・Windows ・Mac |
公式HP | https://www.yayoi-kk.co.jp/shinkoku/aoiroshinkoku/ |
freee
- 国内シェアNo.1のクラウド会計!
- 3,000以上の金融機関やクレジットカードと連携可能
- 〇×形式の質問に答えるだけで確定申告書を作成できる
- 簿記・会計初心者にも使いやすいUIが特徴となっている
「簿記や会計を今まで勉強したことがない」「仕訳とかよくわからない」とお悩みの人におすすめしたいクラウド会計は、freee一択です。
freeeは国内シェアNo.1のクラウド会計であり、とにかく初心者でも扱いやすいUIが特徴となっています
青色申告時に義務付けられている複式簿記では、下記のように1つの取引に対して2つの仕訳をしなければなりません。
仕訳例:イラスト販売を行い、代金10,000円を銀行振込で受け取った。
借方 | 借方金額 | 貸方 | 貸方金額 |
---|---|---|---|
普通預金 | 10,000円 | 売上 | 10,000円 |
「借方」「貸方」という専門用語も出てきますし、そもそも取引に合った勘定科目がわからないといった人も多いのではないでしょうか。
freeeでは「収入」「支出」といった馴染みやすい言葉を使うことで、複式簿記に慣れていない方でも仕訳を完成させられるようになっています。
どこの口座にいくら入金されたか回答するだけで、仕訳が完成するのはシンプルにすごい!と思いました
ただ、簿記に慣れている人にとっては通常の振替伝票画面で仕訳した方がわかりやすいので、簿記・経理経験者があえてfreeeを利用するメリットは薄いです。
サービス名 | freee |
---|---|
料金 | 980円/月~ |
機能 | ・金融機関などの連携機能 ・仕訳登録 ・確定申告書の作成(青色・白色) ・確定申告書の提出 ・請求書、見積書の作成 |
無料体験機関 | 30日間 |
連携サービス | 3,200以上 |
サポート機能 | ・メール ・チャット |
対応OS | ・Windows ・Mac |
公式HP | https://www.freee.co.jp/accounting/individual/ |
イラストレーターがクラウド会計を使用するメリット
フリーランスや副業など個人でイラストレーターとして働く人がクラウド会計を利用すると、会計・経理処理を時短できるなど下記のメリットがあります。
- 会計・経理処理を時短できる
- 簿記の知識がなくても扱いやすい
- 銀行口座やクレジットカードと連携し自動仕訳してもらえる
- 質問に答えるだけで確定申告書を自動で作成してもらえる
- 法改正にも自動で対応してもらえる
- クラウド会計の使用料を経費にできる
それぞれ詳しく紹介していきます。
会計・経理処理を時短できる
クラウド会計を活用すれば、日々の会計処理にかかる時間や手間を大幅に軽減できます。
空いた時間はイラスト制作や営業活動、家族との時間や趣味に使えるようになります
領収書や請求書を整理し、手作業でひとつずつExcelやGoogleスプレッドシートに仕訳入力をしていくのは非常に大変です。
クラウド会計であれば銀行口座やクレジットカードを紐付け、自動で仕訳してくれるので、取引内容によっては仕訳作業を大幅に効率化できます。
簿記の知識がなくても扱いやすい
クラウド会計は簿記や会計に関する知識に不安がある人でも、比較的扱いやすいのが特徴です。
仕訳や借方・貸方など専門用語を知らない人でも直感的に処理できるように、UIが設計されています
一方、従来の会計ソフトは簿記や会計の知識がある人が使用することを前提とした設計であり、個人がいちから使うにはハードルが高いものもありました。
銀行口座やクレジットカードと連携し自動仕訳してもらえる
クラウド会計はインターネットにつながっているので、銀行口座やクレジットカードと連携し、入出金や支払い時に自動で仕訳してもらえます。
- 仕訳を忘れることがなくなる
- 仕訳入力にかける時間・手間を減らせる
- 仕訳の入力ミスを減らせる
- 勘定科目選びに悩まない、同じ科目を使い続けられる
私も仕事用の銀行口座やクレジットカード、クラウドワークスのアカウントなどとクラウド会計を連携しています
質問に答えるだけで確定申告書を自動で作成してもらえる
クラウド会計を活用すれば、日々の仕訳処理だけでなく、確定申告書の作成も効率化できます。
ほとんどのクラウド会計では確定申告書サービスも備えており、所得控除や本業の給与所得などの質問に回答するだけで確定申告書の作成が完了します。
確定申告書は国税庁の確定申告書作成コーナーでも作成できますが、保存しにくい、質問がわかりにくいと感じる人も多いです。
「確定申告書作成コーナーを利用したことがあるけどすっごく大変だった」と思った人は、ぜひクラウド会計を活用してみてください。
多くのクラウド会計では無料体験を行っているので、確定申告シーズンにあわせて体験利用するのもおすすめです
法改正にも自動で対応してもらえる
税制や会計に関する法律は頻繁に改正されますが、クラウド会計は法改正にもすぐ対応してくれます。
クラウド会計はインターネット上で利用するので、会計ソフトと異なり自分でアップデートをしなくてすみます
税制改正は非常に細かい部分が変更されることもあり、簿記や会計、税金に詳しくない人にとっては、下記のように悩んでしまうのではないでしょうか。
- 一体どこが変わったのだろうか
- 税制改正の内容は自分に影響するのだろうか
- 去年と同じ方法で仕訳・確定申告して問題ないのだろうか
会計や経理、税金が本業ではないイラストレーターにとって、上記に悩まされる時間は正直言って無駄なはずです。
これらの悩みを自分で解決するのではなく、クラウド会計のシステム通りに申告すれば大丈夫!と思えるのは大きなメリットといえるでしょう。
クラウド会計の使用料を経費にできる
イラスト制作・販売で継続的に収入を得ている人の場合、クラウド会計の使用料も経費にできます。
クラウド会計の月額料金や年会費を経費として計上すれば「売上-経費」で計算する所得を減らし、所得税や住民税を節税可能です。
経費を使いすぎるのは税務調査のリスクも上がりますし、手取りも減るのでおすすめできません。
しかし、必要な部分ではケチらず経費を使うのは非常に大切です!
仕訳や確定申告の処理にかかる時間や手間を節約、空いた時間を買っていると思うのも良いですよ!
イラストレーターがクラウド会計を使用するデメリット
クラウド会計は年間1万円程度の利用料金がかかるので、収入が少ないイラストレーターが利用するメリットは少ないです。
- 年間1万円程度の使用料がかかる
- 銀行口座の紐付けや仕訳登録などの初期設定が必要である
- インターネット環境が必要である
- 自分に合うクラウド会計を選ばなければならない
メリットとデメリットを理解した上で、自分がクラウド会計を利用すべきかどうか、どのクラウド会計を利用するか選ぶことが大切です!
それぞれ詳しく見ていきましょう。
年間1万円程度の使用料がかかる
クラウド会計は非常に便利ですが、一方で月額料金や年間料金がかかります。
大手クラウド会計であるマネーフォワードクラウド確定申告やfreee、やよいの青色申告オンラインはいずれも年間1万円程度の利用料金がかかります。
継続してイラスト販売で収入を得ていれば、クラウド会計の利用料を経費として計上可能です
しかし、そもそもイラストレーターの仕事を始めたばかりの場合や収入が少ない場合は利用のハードルが高いといえるでしょう。
月数万円を安定して稼げるようになってきた、月10万円の売上を達成したタイミングでクラウド会計の利用を検討しましょう!
銀行口座の紐付けや仕訳登録などの初期設定が必要である
クラウド会計を利用するには、銀行口座やクレジットカードの紐付けなど初期設定をしなければなりません。
毎日の仕事や家事、育児で忙しく過ごしている中、慣れないクラウド会計の設定をすませるのは大変だと思うかもしれません。
- クラウド会計のアカウント登録
- 銀行口座やクレジットカードの連携
- 自動仕訳の内容確認や修正
- 仕訳辞書の登録
最初に登録してしまえば楽になるとわかっていても、なかなか時間が取れず、重い腰を上げられないことってありますよね
クラウド会計の初期設定は一気に行う必要はないので、余裕があるときに徐々に進めていく形でも問題ありません。
初期設定が少しずつ完了し「前より楽だな」と実感できたら、クラウド会計を使い倒そうと思えるはずです!
インターネット環境が必要である
クラウド会計はインターネット上で利用できる会計ツールなので、インターネット環境がないと利用できません。
パソコンさえ動けばオフラインでも利用できる従来の会計ソフトと異なるので、その点には注意しなければなりません。
- 外出先での確認が難しい場合がある
- Free Wi-fiなどセキュリティ面で不安な環境では利用できない
- 通信環境が悪いと読み込みや入力に時間がかかる
カフェやコワーキングスペースで会計処理をしようと思ってクラウド会計を検討している人は、インターネット環境についても確認しておきましょう。
Free Wi-fiを利用予定の人は、安全性のためにもモバイルWi-fiの利用も検討しておきましょう
自分に合うクラウド会計を選ばなければならない
クラウド会計には複数の種類があるので、自分に合ったサービスを選ばなければなりません。
例えば、大手クラウド会計は下記の3つであり、それぞれおすすめな人の特徴が異なります。
クラウド会計 | 特徴 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | クラウドワークスなどイラストレーターが利用するサービスとの連携機能が豊富 |
やよいの青色申告オンライン | 過去に弥生会計を使用した経験がある人や簿記の基礎知識がある人に最適 |
freee | 簿記・会計の知識がなくても操作しやすいシンプルな機能が魅力 |
上記のクラウド会計は無料体験も用意されているので、試しに使ってみるのが1番手っ取り早いです!
イラストレーターがクラウド会計を選ぶときの基準
イラストレーターが自分に合うクラウド会計を選ぶときには、利用料金や連携できる銀行口座、クレジットカードなどを基準に選ぶ必要があります。
- 利用料金
- 連携できる銀行口座・クレジットカード
- 仕訳画面の入力しやすさ
- アプリの有無・スマホでの操作性
- サポートの有無
- 見積書・請求書作成機能の有無
それぞれ詳しく見ていきましょう。
利用料金
クラウド会計は月額料金、年額料金がかかるので、継続できる料金のものを選びましょう。
本記事で紹介した大手クラウド会計3社の料金は、下記の通りです。
クラウド会計 | 月額料金 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | 900円/月~ ※年間一括払いを選択した場合 ※パーソナルミニを契約した場合 |
やよいの青色申告オンライン | 10,300円/年~ ※年間一括払いのみ ※セルフプランを選択した場合 |
freee | 980円/月~ ※年間一括払いを選択した場合 ※スタータープランを選択した場合 |
上記の3社は無料体験も提供しているので、まずは無料で試してみて自分に合っているか、どれだけ仕訳・確定申告の時間を節約できるか確認してみることをおすすめします。
連携できる銀行口座・クレジットカード
クラウド会計を選ぶ際には、自分が利用している金融機関やクレジットカード、決済サービスと連携できるものを選びましょう。
本記事で紹介した大手クラウド会計3社が連携できる金融機関やクレジットカード、決済サービスは下記の通りです。
クラウド会計 | 連携できるサービス数 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | 3,000以上 ※詳細は公表されていない |
やよいの青色申告オンライン | 2,500以上 ※一覧はコチラで確認可能 |
freee | 3,200以上 ※一覧はコチラで確認可能 |
マネーフォワードクラウド確定申告のみ連携できるサービス一覧を公表していないので、無料体験を利用して自分が普段使用しているサービスと連携できるか確認する必要があります。
ここからは私の感想になりますが、マネーフォワードクラウド確定申告は個人事業主向けのサービスと多く連携している印象です。
マネーフォワードクラウド確定申告で連携できるものの中で、イラストレーターが多く利用しそうなものは下記の通りです。
- クラウドワークス(発注者・受注者)
- ランサーズ
- A8.net
- もしもアフィリエイト
- モノタロウ
- Amazon(購入者・出品者)
- 楽天市場(出品者)
- アニメイト
- STORES
- BASE
2025年1月時点の情報であり、私のアカウントで確認できたものを記載しています。
BASEやSTORESでオリジナルグッズを販売している人にとってもメリットが大きそうですね!
仕訳画面の入力しやすさ
クラウド会計各社で仕訳入力画面も異なるので、自分にとって最も利用しやすいと感じるものを選びましょう。
クラウド会計各社では初心者から簿記・経理経験者まで扱いやすいように、複数の仕訳入力画面を用意しています。
クラウド会計 | 初心者向け | 中級者向け |
---|---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | 簡単入力 | 振替伝票入力 |
やよいの青色申告オンライン | かんたん取引入力 | 振替伝票入力 |
freee | 仕訳プレビュー機能 | 振替伝票 |
どのクラウド会計も初心者用画面では、借方・貸方など専門用語をできるだけ使用しないように工夫されています。
一方、振替伝票入力画面は従来の会計ソフトに近い画面となっており、連続入力にも対応しやすいのが特徴です。
本記事で紹介したクラウド会計3社はどれも無料体験を行っているので、実際に利用してみて使いやすいものを選ぶと良いでしょう。
アプリの有無・スマホでの操作性
スキマ時間に仕訳したい、スマホで確定申告書を提出したい場合は、スマホアプリの有無についても確認しておきましょう。
本記事で紹介したクラウド会計3社のスマホアプリの有無やスマホによる確定申告書提出に対応しているかは、下記の通りです。
クラウド会計 | スマホアプリの有無 | スマホによる 確定申告書提出の可否 |
---|---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | あり | 可能 |
やよいの青色申告オンライン | あり ・弥生 電子署名 ・弥生 申告 ・弥生 レシート取込 | 「弥生 電子署名」で可能 |
freee | あり | 可能 |
マネーフォワードクラウド確定申告もスマホアプリが用意されているので、私も普段使用しています。
仕訳入力自体はパソコンですることがほとんどですが、確定申告書の提出や月次売上をちょっと確認したいときにはスマホアプリを利用しています。
サポートの有無
クラウド会計を初めて利用する場合や簿記・会計初心者の場合は、サポートが充実しているクラウド会計を利用するのもおすすめです。
本記事で紹介した大手クラウド会計3社のサポート機能は、下記の通りです。
クラウド会計 | サポート対応 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | ・メール ・チャット ・電話(パーソナルプラスのみ) |
やよいの青色申告オンライン | 【ベーシックプラン以上】 メール ・チャット ・電話 ・画面共有 【トータルプランのみ】 ・経理業務相談 ・確定申告相談 ・仕訳相談 |
freee | ・メール ・チャット |
サポートが充実しているのは「やよいの青色申告オンライン」といえるでしょう。
やよいの青色申告オンラインでは、電話やチャットによるサポートも利用できますし、相談内容もクラウド会計の操作だけでなく仕訳・会計処理についての相談も受け付けています。
見積書・請求書作成機能の有無
イラストレーターは見積書・請求書を作成する機会も多いので、書類作成機能も用意されているクラウド会計を利用するのもおすすめです。
本記事で紹介した大手クラウド会計3社の見積書・請求書作成機能の有無は、下記の通りです。
クラウド会計 | 見積書・請求書作成機能 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | 【パーソナルミニ】 ・見積書、請求書の作成が可能 【パーソナル・パーソナルプラス】 ・見積書、請求書の作成が可能 ・請求書メール送付の一括操作 |
やよいの青色申告オンライン | ・見積書、請求書の作成 ・Misocaによる請求書の自動仕訳 |
freee | ・見積書、請求書の作成が可能 ・請求書の自動仕訳 |
イラストレーター向けのクラウド会計についてよくある質問
最後に、イラストレーター向けのクラウド会計についてよくある質問を回答と共に紹介していきます。
- イラストレーターはいくらから確定申告をすべき?
-
イラストレーターは年間所得が20万円・48万円を超えたら確定申告をしなければなりません。
パートやアルバイト、本業で給料を受け取っている場合は年間所得が20万円を超えたら確定申告が必要です。
- イラストレーターの帳簿の付け方は?
-
イラスト制作・販売で収入を得ている場合は、仕訳帳や総勘定元帳などの主要簿と現金出納帳などの補助簿などを付けなければなりません。
ExcelやGoogleスプレッドシートなどで帳簿を付けるのが難しければ、クラウド会計を活用するのがおすすめです!
- イラストレーターは開業届を提出すべき?
-
イラストレーターが開業届を出すと、下記のメリットがあります。
- 青色申告を適用できる
- 屋号で口座を作れるようになる
- 個人事業主向けの共済・助成金を利用できるようになる
- コストコのビジネス会員になれるようになる
一方、開業届を提出すると配偶者や親の扶養から外れる場合もあるのでご注意ください。
- 個人事業主として働くイラストレーターにおすすめのクラウド会計は?
-
個人事業主やフリーランスとして働くイラストレーターにおすすめのクラウド会計は、主に下記の3つです。
- マネーフォワードクラウド確定申告
- やよいの青色申告オンライン
- freee
【まとめ】私はマネーフォワードクラウド確定申告を使っています
イラストレーターとしての所得が年間20万円もしくは48万円を超えたら、確定申告をしなければなりません。
確定申告をする際には、その年の1月1日から12月31日までに発生したすべての取引を記録し、所得(売上-経費)を計算しなければなりません。
日々の仕訳・会計処理や確定申告に時間をかけたくないのであれば、クラウド会計を利用することをおすすめします。
クラウド会計はインターネットにつながっているので、金融機関やクレジットカードと連携し入出金時や支出時に自動で仕訳をしてくれます。
クラウド会計には複数ありますが、中でもイラストレーターにおすすめなのは、下記の3社です。
クラウド会計 | 特徴 |
---|---|
マネーフォワードクラウド確定申告 | クラウドワークスなどイラストレーターが利用するサービスとの連携機能が豊富 |
やよいの青色申告オンライン | 過去に弥生会計を使用した経験がある人や簿記の基礎知識がある人に最適 |
freee | 簿記・会計の知識がなくても操作しやすいシンプルな機能が魅力 |
上記3社は無料体験も行っているので、まずは一通り試してみるのもおすすめです!
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